【自己啓発】人を動かす(D・カーネギー)

あらゆる自己啓発本の原点とも言うべき本書は、1937年に初版が発行されると瞬く間にベストセラーとなり、累計で1,500万部を売り上げた。『How to Win Friends and Influence People』は初版の発売当時と同じように今日でも十分通用する内容となっているが、その理由は、著者のデール・カーネギーが決して変わり得ない人間の本質を理解していたからに他ならない。

  • 感想

私が、これまでの人生で何となく感じていた、人間関係でうまくやるためコツについて、分かりやすく体系的にまとめられています。普通の人が、何十年もかけてボンヤリと掴みかけることができる人間関係のコツを、本書をたった数時間で読むだけで身につけることができます。そもそも、本書は、人間の本質について、カーネギーが生涯をかけて研究した成果をまとめたものであり、その成果をたった800円程度で手軽に自分の物にできるということを考えると、読書とは素晴らしい物だと改めて感じました。

本書の内容は、主に3点について書かれています。

①人は例外なく、他人から評価を受け、重要人物だと思われたい。

②人は例外なく、他人から関心を持ってもらい、自己主張をしたい。

③人は例外なく、自分のプライドを傷つけたくない。

つまるところ、どのような人でも、自分が一番大事だと思っており、その欲望を満たしてくれる人に対しては、良い人間関係を築こうとし、相手の都合が良いように動かされようとされます。

そのために、我々は相手に対してどのような行動をとるべきかが、様々な事例をもとに述べられています。一冊読むだけで、何人もの他人の人生を体験できた気持ちになる本です。

  • 本書を読んで得たもの

まず相手に関心を持たなければ、相手が自分に関心を持つことはない。