【自己啓発】やりたい事をすべてやる方法(須藤元気)

格闘家、作家、俳優、ミュージシャン、世界学生レスリング日本代表監督。なぜ須藤元気は軽やかに転身し続けられるのか?結果を出す秘訣はどこにあるのか?「足りないところがあったら、それを逆手に取って考える」「一人で悩むよりも、まずは外を歩いてみる」。奥深い哲学を笑いで包みながら「後悔しない技術」を大公開。読めば心が軽くなる! (「BOOK」データベースより)

  • 感想

須藤元気さんが、自分の思いを達成させるためのアクションを起こす術について、自分なりの経験則に基づいたノウハウのようなものを示しています。

例えば、「何かに挑戦する時は、絶対にこれだけは他人に負けないという100点の武器を2つ作るべきである。60点の武器を沢山持っていても、他の大多数に埋もれてしまう」と述べています。個人的には、全くもって同感です。例えば、野球の世界でも、もの凄く足が速いとか、守備が上手い一芸があれば、その世界で長い間生き残ることができます。守備が上手い例は中日にいた英智選手とか、足が速い例は巨人の鈴木選手などです。もし、そのような武器を2つ持つことができればレギュラー選手になれるでしょう。ビジネスなどの世界でも同じだと私は考えます。あるコミニュティで誰よりも得意な業務分野を身につければ、自分のもとに多くの仕事が舞い込みます。そして、依頼された仕事をこなしていくうちに、他の業務分野の能力も伸びるでしょうし、他人との人脈や信頼も築くことができます。さらに、ハロー効果といって、特定の分野に優れた能力を持つ人は、他の能力も優れていると他人に勘違いさせてしまう効果もあるため、なおさら得意分野を持つことは大事だと考えます。

また、やりたいことを他人の目を気にしてできなかった自分を変えるたには、まず「考える先に行動する習慣をつけること」が有効だと唱えています。我々がこれまでの数十年を生きた人生での思考回路をすぐに変えることはできません。そのため、直感的に行動し、それが当たり前だと性格に刷り込ますことが大事であり、ホリエモンが唱えていたように、考えすぎてチャンスを見逃してしまうことは非常に勿体ないことであるとしています。そして、行動した結果は常に「この現象は自分にとって良いことだ」と意味付けることが、やりたいことをやり続ける近道であるとしています。仮に後悔する過去ができたとしても、そのときの自分がベストを選択した結果であり、後悔することは無意味なことだともしています。

総じて、本書は「このように行動すると、やりたいことができる」という方法書ではなく、「須藤元気はこのように考えて今までの人生を過ごしてきた」と紹介されている本です。なので、やりたいことをするための方法は、須藤元気さんのエピソードから自分自身で読み取らないといけません。どうすればいいかの方法を手っ取り早く求めていた人にとっては拍子抜けする内容かもしれませんが、コミカルに文章が書いてあり、非常に楽しく読める一冊です。

  • 本書を読んで得たもの

自分の直感を信じて、考えすぎない、悩みすぎない、後悔しない。